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「ムダ毛をなくしてツルすべ肌になりたい!」そう願う方は多いでしょう。しかし、脱毛は美容施術であると同時に、少なからずリスクを伴うものです。特に近年、家庭用脱毛器の普及やセルフ脱毛サロンの増加により、手軽に脱毛できるようになった一方で、知識不足によるトラブルも散見されます。このコラムでは、医療脱毛やエステ脱毛、家庭用脱毛器など、それぞれの脱毛方法に潜むリスクを具体的な事例を交えながら解説します。さらに、これらのリスクを最小限に抑え、安全に脱毛を進めるための対策もご紹介。後悔のない脱毛を実現するために、ぜひ最後までお読みください。
脱毛方法の種類とそれぞれの基本的な仕組み
脱毛には大きく分けて「医療脱毛」「エステ脱毛」「家庭用脱毛器」の3つの方法があります。
医療脱毛は、医療機関で医師や看護師が医療レーザー機器や光(IPL)機器を用いて行う脱毛です。高出力のレーザーや光が毛根のメラニン色素に反応し、毛を生やす組織を破壊することで永久脱毛効果が期待できます。医療行為にあたるため、万が一の肌トラブル時も医師の診察や処置を受けることができます。
エステ脱毛は、エステサロンで行われる脱毛で、主に光(IPL)脱毛が主流です。医療脱毛よりも出力が抑えられているため、永久脱毛ではなく「減毛・抑毛」を目的としています。比較的痛みが少なく、費用も抑えられる傾向がありますが、医療行為ではないため、肌トラブル時の対応はサロンによって異なります。
家庭用脱毛器は、自宅で手軽に脱毛ができる機器です。光(IPL)式やレーザー式など様々なタイプがあり、ご自身のペースで脱毛を進められます。手軽さが魅力ですが、出力が弱めであることや、自己処理によるリスクも考慮する必要があります。
医療脱毛で起こりうる主なリスクと注意点
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医療脱毛は効果が高い反面、以下のようなリスクが考えられます。
- やけど・炎症: 高出力のレーザーや光が肌に過剰に反応すると、やけどや赤み、腫れなどの炎症を引き起こすことがあります。特に、日焼けした肌や乾燥肌、敏感肌の方、色素沈着がある部位などはリスクが高まります。
- 毛嚢炎(もうのうえん): 脱毛後、毛穴に細菌が入り込み炎症を起こし、ニキビのようなブツブツができることがあります。
- 硬毛化・増毛化: ごく稀に、脱毛した部位の毛が以前より太く濃くなる「硬毛化」や、毛が増える「増毛化」が起こることがあります。原因は不明な点が多いですが、特にうぶ毛の多い部位や、特定の肌質で報告されています。
- 色素沈着・色素脱失: 炎症や乾燥により、肌の色が一時的に濃くなる色素沈着や、白く抜ける色素脱失が起こる可能性があります。
これらのリスクを避けるためには、事前のカウンセリングで肌質や体質を正確に伝え、日焼けを避ける、保湿を徹底するなどの注意が必要です。
エステ脱毛・家庭用脱毛器のリスクと選び方のポイント
エステ脱毛や家庭用脱毛器にも、医療脱毛とは異なるリスクがあります。
エステ脱毛のリスク:
- 効果の限界: 医療脱毛に比べて出力が弱いため、完全に毛がなくなるまでの回数が増えたり、期待した効果が得られない場合があります。
- 肌トラブル時の対応: 医療行為ではないため、万が一の肌トラブル時に医療機関との連携が不十分なサロンもあります。
- 誤った情報・勧誘: 効果やリスクについて不正確な説明を受けたり、しつこい勧誘を受けるケースもあります。
家庭用脱毛器のリスク:
- 自己処理によるやけど・肌荒れ: 脱毛器の取扱説明書をよく読まずに誤った使い方をしたり、肌の状態を無視して照射することで、やけどや肌荒れ、乾燥などのトラブルを引き起こす可能性があります。
- 効果のばらつき: 機器によって出力や性能が異なるため、期待通りの効果が得られないことがあります。
- 衛生管理の不備: 複数人で共用したり、清潔に保たれていない場合、感染症のリスクもゼロではありません。
エステ脱毛を選ぶ際は、信頼できるサロン選びが重要です。カウンセリング時に効果やリスクについて詳しく説明してくれるか、肌トラブル時の提携医療機関があるかなどを確認しましょう。家庭用脱毛器を選ぶ際は、ご自身の肌質や毛質に合ったものを選び、取扱説明書を熟読し、正しい使い方を徹底することが重要です。
脱毛トラブルを避けるための事前対策とアフターケア
脱毛のリスクを最小限に抑えるためには、事前の対策と丁寧なアフターケアが不可欠です。
事前対策:
- カウンセリングでの情報共有: 医療機関やサロンでのカウンセリングでは、アレルギーの有無、服用中の薬、肌質、持病、日焼けの状況など、正直に伝えましょう。
- 日焼け対策の徹底: 脱毛期間中は、日焼けを絶対に避けましょう。日焼けした肌は熱に反応しやすくなり、やけどのリスクが高まります。
- 保湿ケアの徹底: 乾燥肌は肌トラブルを起こしやすいため、普段から保湿を心がけましょう。
- 自己処理はシェービングのみ: 脱毛前は、毛抜きやワックス、除毛クリームでの自己処理は避け、必ず電気シェーバーで処理しましょう。
アフターケア:
- 冷却と保湿: 脱毛後は肌が熱を持っているため、冷やして鎮静させ、十分に保湿を行いましょう。刺激の少ない保湿剤を選びましょう。
- 日焼け対策の継続: 脱毛後も日焼けは厳禁です。日焼け止めを塗る、長袖を着用するなどの対策を徹底しましょう。
- 入浴・運動の制限: 脱毛当日は、血行が良くなる入浴や激しい運動、飲酒などは避けましょう。シャワーで済ませるのがおすすめです。
万が一トラブルが起きた場合の対処法と相談窓口
万が一、脱毛後にやけどや炎症、強い痛みなどの肌トラブルが起きてしまった場合は、焦らず冷静に対処することが重要です。
- 施術を受けた機関に連絡: まずは、施術を受けた医療機関やエステサロンにすぐに連絡し、状況を伝えましょう。指示に従って受診したり、適切な処置を受けたりしてください。
- 医療機関を受診: エステ脱毛や家庭用脱毛器でのトラブルの場合でも、皮膚科など医療機関を受診しましょう。専門医の診断を受け、適切な治療を受けることが大切です。
- 症状の記録: 肌の状態を写真に撮るなどして記録しておくと、診察時に役立ちます。
相談窓口:
- 国民生活センター: 脱毛に関するトラブルや不満がある場合は、国民生活センターの消費者ホットライン「188(いやや!)」に相談することができます。
- 美容医療110番: 美容医療に関するトラブルの相談を受け付けている窓口です。
脱毛は、正しい知識と適切なケアを行うことで、安全に美肌を目指せるものです。リスクを理解し、信頼できる機関を選び、丁寧なアフターケアを心がけて、理想のツルすべ肌を手に入れましょう。
まとめ
脱毛には医療脱毛、エステ脱毛、家庭用脱毛器があり、それぞれ効果とリスクが異なります。医療脱毛は高出力で永久脱毛が期待できる反面、やけどや硬毛化のリスクも。エステ脱毛は減毛・抑毛目的で出力は控えめですが、効果やトラブル対応に差があります。家庭用脱毛器は手軽ですが、自己処理による肌トラブルに注意が必要です。安全に脱毛するためには、事前カウンセリング、徹底した日焼け対策と保湿、適切なアフターケアが不可欠。万が一トラブルが起きた際は、すぐに施術機関や医療機関へ相談し、国民生活センターなども活用しましょう。
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